Mallorca

一昨日から、のどのひどい痛みと咳に続いて鼻水、熱、どうやら風邪を引いたみたいです。暖かくなってきて油断したようです。皆様もお気をつけください。

 

最近、生徒さんが発表会で弾く曲の中から、いくつかピックアップして紹介しております。

ギターの「Mallorca」(マジョルカ)、マヨルカともいいますが、地中海に浮かぶ美しい島です。かつてショパンが恋人のジョルジュサンドと過ごした地としても知られています。ギターのといっても、オリジナルはピアノ。イサークアルベニスの作曲です。

アルベニスはスペイン近代民族主義楽派の作曲家でピアニスト、スペインの雰囲気が濃い曲をたくさん残していますが、ピアニストとしても天才的だったようです。

マジョルカバルカローレ舟歌)ですが、静と動、暗と明、美しいメロディーの流れと躍動感あふれるリズム、さまざまな感情を引き起こす素敵な曲です。

この曲は私にとっても思い出深い曲です。

1995年にドイツとスペインに滞在したのですが、外国のギタリストたちとの交流や美しいお城で演奏したことや、いくつかの美術館で素晴らしい絵画の数々を目にしたことなどかもしれませんが、よほど刺激を受けたらしく、この翌年、一年に2回リサイタルをやるという暴挙にでたのです。しかも全く違うプログラムで。

7月に銀座のクロイゾンホールで、12月に六本木のストライプハウス美術館で。

ドイツとスペインから、自分でも気がつかないほどかなりのエネルギーをもらって帰国したのだと思います。振り返れば冷や汗ものですが、一年であれほどたくさんの曲をよく練習できたな~と思います。

クロイゾンの時に、アルベニスマジョルカと朱色の塔の2曲を演奏しましたが、確かマジョルカはコンサートでの演奏は初めてだったと思います。

このコンサートに来てくださった小山勝先生、今はGLCの名誉会員でいらっしゃいますが、GLCの学生ギターコンクールでお会いするといつも、あの時のアルベニスは素晴らしかったね~と言ってくださいます。優しく暖かいお人柄の先生ですので、お世辞も半分と思いますが、本当にありがたいお言葉にまた頑張らなくてはと思うのです。

そんなこともあってマジョルカは、私にとって思い出深い大切な曲の一つになっています。