7月にEテレの日曜美術館で松方コレクションをやっていて、収集された絵画がたどったドラマティックな運命に感動しました。
これは行かなくては!と思ったのですがいろいろ忙しくてようやく行けました。
松方コレクションといえば、小学校の時に学校の先生が引率して生徒みんなで見に行った記憶があります。
その時のことはほとんど覚えていませんが、ルノワールの「帽子の女」は、妙に見慣れた感じがするので、もしかするとその時のパンフレットとかになっていたのでしょうか。この絵を見ると、「また会ったね」みたいな懐かしい感じがします。その後何度か見に行ったルノワール展で見かけたのかもしれませんが。
お昼ごろ美術館に到着、入場券を買うのに20分待ち!
もー最近は、有名な美術展は平日でも混雑していていやになります。
観覧者が多いわりにそれぞれの部屋が狭くて、じっくり見る気になりませんね。
そして西洋美術館は他に比べてちょっと暗すぎます。今日もプレートの説明が見にくくて、私だけではなくかなり近づいて見ている人が多かったです。
それでも無事に生き残ってこうやって展示されているたくさんの絵画をみていると、感慨深いものがあります。
いくつかの絵画の前では思わす引き込まれ、絵と私だけの世界にしばし浸ることができました。
サンフランシスコ条約が締結され、フランスに保管されていた松方の収集品数百点が日本に返還(ただし寄贈というかたちで)されましたが、このゴッホの作品他重要な数点は返されませんでした。今回の展示のためにオルセーから来ました。
戦争がもたらす悲劇に翻弄されたことはもちろん、戦争で敵か味方だったか、そして戦争に負けたということは、美術の分野にも大きな影響がありました。
ただ、松方の夢であった日本に大きな美術館をつくること、それは国立西洋美術館ができたことで実現しました。フランスからの返還の条件は、展示できる美術館を作ること、日本政府がそれを受諾したのです。
コルビュジェが設計した素晴らしい美術館ができましたが、でももうちょっと明るくしてほしいです(笑)。