東京国際ギターコンクール

第62回になる東京国際ギターコンクール、7日の第二次予選と8日の本選、

今年は両日とも聴きに行きました。

第二次予選の課題曲が、ピアソラの5つの小品よりカンペロとアセントゥアード。

この曲は30代の頃すごく弾きたくて、ロマンティコを加えた3曲をあるコンサートで弾くためにすごく練習しました。とても難しかったし、私のベラスケスは音の立ち上がりが重くて速い曲にはとても大変で苦労しました。

 

第二次予選出場者は、16人のうち日本が4人。他はイタリア4人、中国3人、韓国2人、ウクライナ、スイス、ドイツの方。

自由曲は8分以内の曲ですが、とてもレベルが高い演奏でした。

本選に進めたのは、イタリアの方全員4名とスイスの方と韓国の方でした。

本選の課題曲は、アコーディオンcobaさん作曲の「Return to 0」。

自由曲は一人30分以内で三つの時代から選びます。

本選の自由曲はそれぞれ大変な難曲ばかりでしたが、素晴らしいテクニックと表現力で、一人40分のステージを弾ききっていました。

 

課題曲と自由曲、演奏者によって多くの違いが出ます。

自由曲は長く弾いていて手の内に入っていると思われても、課題曲の詰めが甘かったり。自由曲は数曲あるので、その中でも素晴らしい演奏があったかと思うと同じ奏者でも今一つの感じだったり。審査員は、どこに順位を決める判断の基準をおくか、とても大変だと思います。

結局、予想通り韓国の方が優勝しました。

 

結果を待っているロビーでは、知り合いたちと誰が何位になるか予想したりしますが、

人によって意見はさまざまです。聞く人の音楽に対する好みやこだわりもあります。

ですから結果はすべてではありません。審査員の評価も様々での中での結果です。

ただコンクールを受けるために練習したり勉強したりしたことが、これから先につながっていくと思います。

 

それから、ホールによって響きなど聞こえ方は違ってきますが、

どんなところでも自分の音楽が変わらないためのタッチ、そしてギターの選び方は大切だと思います。

今回も、強く弾くとやたら音が大きくなるけど、ピアノの音になると伝わってこないなど、音のバランスが良くない演奏者がけっこういました。

 

今年は本選に日本人が残らなくて残念でした。日本の若いギタリスト、もっと頑張らなくては!